2012年1月21日(土)太白区中央市民センター会議室にて開催しました。
課題範囲は、第二部(10,11章)でした。
参加者は、9名でした。
終了後は、ひょうたんにて意見交換会(飲み会)を開催しました。
第三部 組織社会の時代
第10章 政府の病い
第11章 組織社会に生きる
詳細は後日追記いたします。
1月22日追記
断絶の時代に入ってから、読書会本編での皆さんのコメントが非常に多岐にわたっておりますため、(まとめきれず。。)、今回もまた私の個人的なメモにて。。。
第10章 政府の病い
政治関連の話は、評論家的な話になってしまうので、あまり書き残したくない気持ちもあるが、とりあえずメモしておこう。
多元社会になったことによって、政府が果たすべき役割が変わったのだが、残念ながら官僚組織は前例主義で、廃棄することができないために、やるべきではないことに手をつけすぎて、集中ができていないのが現状ということである。
この本は1968年に書かれた本であるが、現在の日本の状況を見る限り、ここに指摘されている政府の問題はいまも当てはまる。
政府活動のあるべき姿については、”統治”への集中が強調されている。
”政府の仕事は、社会のために意味ある正しい意思決定を行うことである。”
と言う。
意思決定と実行を切り離し、実行は政府以外の組織が行うべきとした。
このことを”再民間化”と呼んだ。
この本では、企業に大きな期待をしているので、再民間化というと企業のことを言っているように感じるが、後にドラッカーさんは企業にも失望し、非営利組織という新たな組織の持つ大きな可能性を見い出す。
そのため、この本でいう政府以外の組織とは、非営利組織を含んでいるものと考えておいたほうが良いだろう。
”再民間化”は、日本では”民営化”という言葉で馴染みがある概念である。
※イギリスでサッチャー政権が行ったことを始め、その後の先進国で多くの再民間化が行われた。この本の出版から20年後に、ドラッカーさん自らが著作『新しい現実』(1989年出版)の中で、検証し新たな考察を加えている。
この再民間化のコンセプトは、まだまだ利用されるべきであると感じる。
民で行ったほうが良いことはすべて民へ移管し、生産性を高めていく必要があるだろう。
これを行うには、はやり強力な政治リーダーが必要なのだろう。
政府や官僚の成果を高めようとするならば、上記の再民間化やアウトソースによって、仕事の集中度合いを高めることとともに、評価指標の設定も忘れてはいけないと思う。
利益や効率では政府の達成すべき成果は測れないとするならば、他の指標が必要である。
政府として達成すべき目的に対して、その成果を測り、評価することが必要である。
ここで、政府よりも企業の優れている点が2つ書かれているが、企業経営者にとっては嬉しくない褒められ方である。
1,企業は事業をやめることができる
2,企業は社会がその消滅を許す唯一の組織である
我々は社会の役に立つことを継続的に証明していかなければならないことを、再び肝に命じなければいけない。会社から来月もまた給料を貰えることは、永続的なことではないということを。
とはいえ、社会には、活力ある政府が必要だとドラッカーさんは言う。
そのような社会では、
”組織間の共生関係は、それぞれの組織が自らの領域に専念しつつ、他の組織に敬意を持つときにのみ可能となる。”
ここに非常に重要なキーワードが出てきた。”敬意”である。
人と人との関係においても、相手に敬意を払うこと、尊重することが非常に重要であるが、組織間においても同じである。
いかに悪い社会をつくってやろうかと考えて活動している組織はないはずである。
それが、相互に連携するときに不調和を産み出してしまうのは、なぜか?
お互いに敬意を持って、相手が依存する前提条件を確認することが重要である。
あいつが悪いと非難をしてても何も解決も進歩もしない。
相互の尊重が抱えない。
第11章 組織社会に生きる
この章は実在に関わる問題として、一人ひとりの人間の意味、目的、自由という根源的な問題への言及がある。
ドラッカーさんの本でこうした実在の話題が出てくることに違和感を抱く方もいたが、そもそもドラッカーさんの問題意識は社会における人間にあるので、この部分を理解すればよりドラッカーさんのマネジメントがよく分かるようになるのだと思う。
この「断絶の時代」から読書会に参加された方にも、これまでマネジメント系や自己啓発系の著作を読んできた方も、少しわかりにくい所があるのかもしれない。
ドラッカーさんの根源的な初期三部作、『経済人の終わり』、『産業人の未来』、『企業とは何か』を読んでいただくと、この『断絶の時代』もより楽しめるのかもしれない。
また、実存に関する話は、『すでに起こった未来』に論文「もう一人のキルケゴール」の中で詳しく述べられている。